東精診会員は、街中にあって気軽にかかれる精神科診療所であろうと努めていますので、利用にあたっては身構えずに近所の内科医院にかかるような気持ちで受診していただけばよいと思います。
そうは言っても初めての場所は緊張するでしょうし、敷居が高いと感じられる方もいらっしゃると思います。そこで受診にあたって知っておいていただいたほうがよいことをいくつかまとめてみました。
あらかじめ電話で問い合わせをしていただいたほうが良いでしょう。診察を予約制で行なっている診療所も少なくありませんし、初診に限って予約制にしているところもあります。
精神科の初診にはかなり時間がかかりますので、診察の順番の工夫が必要になることも多く、診療所とすればあらかじめ電話をいただけるとありがたいです。
ご本人以外の相談についてはそれぞれの診療所で違う面はありますが、守秘義務に配慮しなければならないというのはどの診療所でも共通です。ご本人の初診の前に相談したいという場合、ケースワーカーなどが対応できる診療所もありますが、できないところもあります。いずれにしてもご本人の初診前の相談では健康保険は使えません。
ご本人が受診した後は、家族ならば代理受診という形をとることが可能な場合もありますが、職場の方の相談はそういうわけにいきません。ご本人の受診に職場の方が付き添うという形は可能な場合がありますが、ご本人と別に相談を希望される場合は、守秘義務の問題や相談の費用についてあらかじめ診療所に問い合わせをしていただくのがよろしいでしょう。
治療の方法については精神療法と薬による治療が大きな柱であり、集団活動であるデイケアを行なっている診療所もあります。
精神療法というのは病気を理解したり、症状が悪くなるきっかけを探したり、症状やストレス、生活上の困難なことなどへの対処法を考えたりするといったことを医師と患者さんが一緒に行なっていくことです。
ただし、毎回こういったことすべてを話すというのではなく、タイミングをみながら継続していくことが大切です。
時々、「様子を見ましょう」というのが不満であるという患者さんもいらっしゃいますが、焦らずに待つことが大事な時期もあります。
医師を替えたいという場合は率直に言っていただくのが一番です。そう言うと嫌な顔をされるのではないかと心配される気持ち
次の医師の立場からすると、以前の医師の治療経過が分かる紹介状がいただきたいですし、紹介状がないとひょっとして複数の医療機関に同時にかかって薬を集めるのではないかと気になることもあります。残念ながらそういうケースもないことはないのです。
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